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コラム

早期経営改善計画~経営を支援する道筋

2023.06.20

中小企業や小規模事業者にとって、経営改善は重要な課題です。しかし、資金繰り管理や採算管理などの専門知識がない場合、経営改善に取り組むことは容易ではありません。そこで、「早期経営改善計画」が登場しました。この計画は、専門家の支援を受けて基本的な経営改善計画を作成し、早期の経営改善を支援するものです。さらに、この計画には国から専門家に対する支払費用の2/3(上限20万円)の補助金が出ますので、中小企業や小規模事業者にとって大きなメリットがあります。

この早期経営改善計画の特長は以下の通りです。
1.金融支援の条件変更などは必要なく、簡潔な経営改善計画で済ませることができます。
2.専門家との協力によって計画が策定され、1年後にはモニタリングを通じて進捗状況を確認することができます。
3.この計画に取り組むことで、自社の状況を客観的に把握することができます。
4.必要に応じて本格的な経営改善や事業再生の支援策を検討することも可能です。

この早期経営改善計画は、以下のような方々にお勧めです。まず、資金繰りが不安定な状況が続いている方にとっては、経営改善の支援が大いに役立つでしょう。また、売上げが減少しているけれども原因がわからない方や、自社の状況を客観的に把握したい方にも適しています。さらに、コロナ禍によって急激に財務面に不安を抱えている方々にとっても、この計画は有益な手段となるでしょう。

早期経営改善計画には多くのメリットがあります。まず、自己の経営見直しによって経営課題を発見し、分析することができます。また、資金繰りの把握も容易になります。さらに、事業の将来像を金融機関に知ってもらうことができ、資金調達の機会を広げることができます。

早期経営改善計画の作成は、以下の4つのステップで行われます。
ステップ1では、ビジネスモデル俯瞰図を作成し、自社の商流を可視化します。これによって事業の課題を把握することができます。
ステップ2では、過去の資金繰り実績を分析し、将来の資金計画を作成します。
ステップ3では、経営課題の解決策を具体的に検討し、アクションプランを策定します。
ステップ4では、アクションプランの改善効果を数値化し、1年後にはモニタリングを行います。

早期経営改善計画は中小企業や小規模事業者にとって貴重な支援手段です。認定支援機関に相談し、専門家や税理士などのサポートを受けることが重要です。また、計画に取り組む際には一緒に取り組む金融機関を選定することも大切です。最後に、策定目的(資金繰り改善や経費削減など)を明確にし、目標を設定しましょう。早期経営改善計画を通じて、企業の持続的な成長と発展を一緒に取り組みましょう。

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