コラム
会社設立か、個人事業主か?判断基準を学び、自社に活かすには
2023.06.15会社設立か個人事業主かを判断する際に考慮すべき要素はいくつかあります。
責任の範囲
●個人事業主:個人事業主は個人と事業が一体化しており、事業の責任も個人の責任となります。つまり、個人資産も事業の債務の返済に充てられる可能性があります。
●会社:会社の設立により、個人の責任と会社の責任が分離されます。個人の財産は一定の範囲内で保護され、会社の債務に充てられることはありません。この点で、会社設立はリスク管理の観点から有利です。
税金の扱い
●個人事業主:個人事業主は所得税を支払いますが、事業の利益に応じて個人の所得として課税されます。また、個人事業主は所得税以外にも住民税や国民健康保険料などの支払いがあります。
●会社:会社は法人税を支払います。法人税の税率は所得に応じて異なりますが、一般的には個人の所得税率よりも低い場合があります。また、会社の利益から給与を支払うことで個人の所得税も抑えることができる可能性があります。
資金調達と信用獲得
●個人事業主:個人事業主は自己資金や個人ローンに頼ることが一般的です。また、ビジネス上の信用獲得が個人の信用に依存します。
●会社:会社は株主からの出資や銀行からの融資など、多様な資金調達手段があります。また、法人格を持つことで企業としての信用を築きやすくなる場合があります。
経営の持続性と事業拡大
●個人事業主:個人事業主は個人の力で事業を運営します。個人の能力や時間に依存するため、経営の持続性や事業拡大の限界があるかもしれません。
●会社:会社は組織としての持続性があります。役員や従業員の協力を得ながら事業を拡大し、継続して経営することができます。
まとめ
一般的な場合、課税される所得が年間500万円以上の場合には、会社設立による税額削減の可能性が高まるとされています。これは所得税の税率や法人税の税率の関係によるものです。
例えば、個人事業主の場合、所得税の税率が段階的に上がる場合を考えます。所得が500万円を超えると、税率が上昇する可能性があります。一方、会社の場合、法人税の税率は一定の割合で適用されます。一般的には、個人の所得税率よりも低いことが多いです。
これらの要素を考慮し、自身のビジネスの性格や将来の展望に合わせて判断することが重要です。また、税制は国や地域によって異なるため具体的な判断については、専門家や税理士に相談し、詳細な情報とアドバイスを得ることをお勧めします。