コラム
税務上の扱いが異なる「社宅と住宅手当」について
2023.06.15福利厚生の一環として住宅補助を導入する企業は多くあります。住宅補助の形態としては、会社が社宅として住宅を借り上げるケースと、従業員に対して住宅手当を支給するケースがあります。これらのケースでは、税務上の取り扱いが異なります。
社宅の場合
会社が社宅として住宅を借り上げ、従業員に提供します。従業員は、その社宅を無料または割安な家賃で利用できます。税務上では、この住宅の利用手当は給与として扱われます。したがって、従業員は住宅手当に対して所得税と社会保険料を支払う必要があります。
住宅手当の場合
会社は従業員に対して住宅手当を支給します。住宅手当は通常、従業員の家賃支払いや住宅ローンの返済に充てられます。税務上では、住宅手当は給与として扱われ、所得税と社会保険料の対象となります。ただし、住宅手当は一定の範囲内で非課税となる場合があります。この非課税の範囲は、国や地域の税法によって異なります。
社宅と住宅手当の比較
借上社宅は所得税や住民税が課されないため、住宅手当と同じ金額を補助する場合でもメリットがあります。ただし、賃料相当額の計算や貸主との契約手続きなどの手間がかかります。 社宅と住宅手当の選択は、メリットとデメリットを考慮しながら自社の状況に合わせて行うことが重要です。
税務上の取り扱いは国や地域の税法によって異なることが挙げられます。企業が住宅補助を導入する際には、国や地域の税法や規制に従う必要があります。また、従業員にとっても住宅補助の税務上の影響を理解し、必要な手続きや申告を行う必要があります。従業員は、個別の状況に基づいて税務アドバイスを受けることをおすすめします。